相場と情勢


by f1wrxgt
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

2007年 05月 18日 ( 2 )

大前研一ニュースの視点

NTTドコモ
インド・ハチソンエッサーとの契約解消
番号継続制でドコモが一人負け
―――――――――――――――――――――――――――

●ドコモの今後の課題は、根本的な経営姿勢を改めること

7日、NTTドコモは、インドの携帯大手ハチソンエッサー社(Hutchison Essar Ltd)との
「iモード」のライセンス契約を解消したと発表しました。

両社は昨年12月、ドコモがハチソン社にiモードサービスを提供し、2007年末までに開始
することで合意していました。
NTTドコモは今回の契約解消について、「ハチソンエッサー社の事業環境が変化したため
、サービスを提供することが困難と判断した」としています。

しかし、これまでにも、米AT&Tワイヤレスやオランダ最大の通信業者KPNモバイルとも、
iモードのサービス提供が上手く進まなかった事実があります。

私は、今回の契約解消は単なる表層的な事象に過ぎず、根底には、NTTドコモという企業
が持ってしまった“驕り”と“傲慢さ”が原因にあるのではないかと感じています。

業界は違いますが、同じように国内敵なしの状況にあったトヨタ自動車は、その謙虚な
経営姿勢を貫き、 遂には世界のGMを凌駕する存在になりつつあります。
一方、NTTドコモは、今回の提携解消も含め、海外戦略に苦労し続けています。

この差を生んでいるのは、外部要因だけではないでしょう。

企業としての経営姿勢という根本部分に違いがあるからこそ、長期的なスパンで見たとき
には、大きな差となって現れてきているのだと感じます。

●ドコモ2.0は、大きな過失。絶対にやってはならないマーケティング戦略だ

海外におけるiモード展開に足踏みしている間に、磐石だった国内でも、ドコモの地盤が揺る
ぎそうな事態になってきています。

番号ポータビリティ実施後の契約純増数の推移を見てみると、ドコモの一人負けといった
状況になっています。
※「携帯電話3社の契約純増数の推移」チャートを見る
→ http://vil.forcast.jp/c/agtKaguhqsjynPab

さらに、まずいことにドコモの経営陣は、このタイミングで経営者としては絶対にやっては
いけないマーケティング上の重大なミスを犯しました。
それは、今、ドコモが大々的に広告している「ドコモ2.0」という広告です。

『そろそろ反撃してもいいですか?』 のキャッチコピーを見て分かるように、この戦略は
完全に同業他社に反発し、それを打ち負かすことだけを考えたものです。
こういった考え方を、経営学では、「コンペティティブ・リタリエーション(競合反発)」と呼び、
経営者が選んではいけない戦略の1つになっています。

なぜなら、この考え方は、業界収益をなくし、自分も相手も血だらけになるだけという結果を
もたらすからです。
ドコモにしたところで、例外ではないでしょう。
確かに、値引き合戦に持ち込んで、資金による体力勝負になれば、ドコモが勝ち、ソフトバ
ンクが負けるのは自明です。
しかし、「反撃しても、いいですか?」などという挑戦的なキャッチコピーを見れば、消費者は
「値下げするのかな?」と思います。
結果、消費者の買い控えを引き起こす可能性があります。

つまり、大々的な広告は打ったが、買う人はいなかったという最悪の結果につながる
危険性が高いと私は思います。

ドコモが採るべき正しい道は、新しいサービスの開発や今とは違う土俵を、他社に悟られる
ことなく、作ってしまうことだったのです。
競合反発など、最悪の選択だと言わざるを得ません。
もし私がドコモの社長なら、今回の広告を作った人を解雇するでしょう。
それくらい、これは経営の基本に背いた大きな過失だと思います。

事業のタイミングによっては、経営がよくわかっていなくても、企業が大きく成長することは
あります。
しかし、それを継続することはできません。
ドコモには、トヨタをお手本にして、経営の基本を1から学び直してもらいたいと私は思います。

以上

 
[PR]
by f1wrxgt | 2007-05-18 09:53
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 5月18日(金曜日)  
通巻第1800号  


中国のアキレス腱を鋭利についてきた米国機関投資家
最大の投資信託「フィデリティ」が中国石油株を売却、バフェットも続く構え
********************************

全米最大の投資信託フィデリティは、資産の巧みな運用で知られ近年は中国の株式購入
にも余念がなかった。

スーダンのダルフールの虐殺が露見して、非人道的な措置に国際的な非難を浴びている
が、そのバシル政権に対して、中国が公然と武器を輸出し、残忍な独裁体制を支援し、
あろうことかバシル大統領官邸を建てるとまで言っている。
欧米はスーダンよりも、中国非難の大合唱を再び開始した。

米国議会の108名は連署で中国に警告の書簡を送った。
有力紙「ボストン・グローブ」は社説で、「北京五輪を“ジェノサイド競技会”と呼ぼう」と書いた。
 (同紙と連携する朝日新聞の社説は?)

ハリウッドではリチャード・ギアらが立ち上がり、スピルバーグ監督も北京に警告を発した。
スピルバーグは北京五輪の芸術顧問であるのに!
議会の一部には北京オリンピックのボイコットを訴える声もある。
 (平山画伯、この動きをどう見ますか?)

フランスでは温家宝首相が国会で演説をしたおりに、多くの国会議員が背を向けて立って
いた。
 独裁国家、人権無視の国からきた指導者に“神聖なる国会”の場を貸すとはなにごとか、
という抗議も含まれていた。

日本の国会は温首相の演説に拍手する手合いもいた。欠席して抗議の意をしめしたのは
小泉前首相くらいだった。
米国の議員連盟のように北京に抗議文を送る議員が不在、これでは中国から軽蔑される
のがオチだろう。

さてフィデリティである。同社は世論に敏感である。
保有していた「中国石化」(ペトロチャイナ)の株式の大半を売却した。
スーダンで石油を採掘し、輸入しているのは、この会社である。
フィデリティが保有していたペトロチャイナ株は、じつに11億ドル(香港時価総額)の38%。

投資専門ファンド「バークシャー・ハザウェイ」を率いる「投資の神様」こと、ウォーレン・バフ
ェット(世界最大の資産家のひとり)は、同じくペトロチャイナの保有株を売却する動きを
見せている。
五月五日の株主総会では、「いま儲かっている株式を売却するとは何事か」と反対が多くを
しめたため売却を見送ったが、全米での中国非難が高まる環境では、いつまでの資本の
論理が優先する筈はないだろう。

ブルームバーグ・ニュース(5月17日付け)によれば、中国が新しくスーダンで掘削してい
る石油は貳箇所、一日40万バーレル。
中国石化はハルツームに拠点を置き、マレーシア国営「ペトロダルス」と合弁で、ポート・
オブ・スーダンから1400キロの現場でも20万バーレルを掘り当てたという。
昨年から紅海へ送油を開始している。
[PR]
by f1wrxgt | 2007-05-18 09:18